はじめまして。とまとです!
今日は「自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)」の作り方について、わかりやすくお話していきます。
自分でササッと書けるなら簡単じゃない?と思われるかもしれませんが、実は守らなければいけないルールがあります。
ちょっとしたコツやポイントを押さえれば、安心して作成できるのでご安心くださいね。
そもそも「自筆証書遺言」って何?

まず、「自筆証書遺言」とは、文字通り「自分の手」で書いて作る遺言書(いごんしょ)のことです。
遺言書には、公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)や秘密証書遺言(ひみつしょうしょいごん)などいくつか種類がありますが、その中でも自筆証書遺言は、専門家に依頼しなくても自分一人で気軽に作ることができるのがメリットです。
ただし、「全部を手書きする」「日付を書く」「署名する(自分の名前を書く)」「押印する(はんこを押す)」など、大事なルールがあるんです。
これを守っていないと、せっかく書いた遺言書が“無効”になってしまうこともあります。
そこで今回は、自筆証書遺言をスムーズに作るためのポイントを順番にご紹介します。
自筆証書遺言のメリット・デメリット
メリット

- 手軽に作れる
公証役場に行ったり、専門家に頼んだりしなくても、自分でサッと書けるので、思い立ったときにすぐ作成できます。 - 費用が安い
基本的には紙とペン、そしてハンコさえあればOK。
公証人の手数料も必要ありません。 - 内容を秘密にしやすい
誰にも知られずに、自分一人でこっそり書いて保管できるので、家族に言いにくい思いなども反映しやすいでしょう。
デメリット

- 形式を守らないと無効になりやすい
ちょっと書き方を間違えただけで、「これ遺言として有効なの?」と後からモメる可能性があります。 - 紛失や改ざんのリスク
自宅で保管する場合、なくしてしまったり、誰かが勝手に書き換えたりするリスクがあります。 - 内容の不備によるトラブル
法律的にあいまいな表現だと、実際に相続が始まったとき「この言葉は何を意味しているの?」と家族間で争いが起きるかもしれません。
自筆証書遺言を作るときの基本ルール

ここからは、一つひとつポイントを押さえながら、具体的な書き方をご説明しますね。
- 遺言の全文を“自分で手書き”すること
パソコンやスマートフォンで文字を打ったり、家族に代筆をお願いしたりするのはNGです。
必ず、ご自身の手で、紙にペンや筆などを使って書きましょう。
ただし、2020年(令和2年)の法改正で、「財産目録(ざいさんもくろく)」はパソコン作成や通帳のコピー添付などが認められるようになりました。
財産目録以外の遺言書本体は、すべて手書きですので間違えないようにしてくださいね。 - 日付を入れること
「令和○年○月○日」のように、年・月・日までしっかり書きましょう。
「令和○年○月吉日」などと書くのは避けてください。
正確な日にちがわからない表現だと、遺言書が無効になる可能性があります。 - 署名・押印をすること
手書きの遺言文の末尾に、ご自身の名前を書き(署名)、ハンコを押します。
認印でも実印でも良いとされていますが、実印のほうが安心感があるかもしれません。
ちなみに、印鑑の登録をしていなくても、押印としては有効ですが、いざというときに証明が難しい場合もあるので要注意です。 - 財産の内容をわかりやすく書くこと
「長女には私の預金を全部あげる」「長男には土地と家を相続させる」というように、誰に何を相続させるのか、はっきりと指定してあげるとよいでしょう。
預金通帳が複数ある場合は、「○○銀行の普通預金口座番号××××」といった具合に具体的に書くと、後々のトラブルを防ぎやすいです。 - 訂正する場合の方法を守ること
後から書き間違いに気づいたときは、勝手に二重線を引いて、スミで書き直し……というわけにはいきません。
法律で決められた訂正の手続きがあるからです。
該当箇所に二重線を引き、訂正したことを明記し、署名・押印。
さらにどこを何文字削除や挿入したかも書かなくてはいけません。
ちょっと面倒ですが、守らないと無効になる可能性があります。
自筆証書遺言の保管について

昔は、自筆証書遺言を作成した後、自宅のタンスの奥や金庫に保管している方が多かったです。
しかし、「家族が見つけられなかった」「うっかり捨てられた」などのトラブルも少なくありませんでした。
そこで2020年7月から「法務局での自筆証書遺言の保管制度」が始まりました。
作成した自筆証書遺言を、法務局で預かってもらうことができるようになり、安全性も高まりました。
この制度を利用すれば、遺言書が紛失したり、誰かに勝手に開封されたりするリスクを大きく減らすことができます。
ただし、保管申請には手数料(1通あたり3,900円ほど)がかかり、申請の際には本人が直接法務局に行く必要があります。
もしものときに備えて伝えておきたいこと

自筆証書遺言は、「書いた本人が他界したあと」に初めて効力を持つものです。
言い換えれば、元気に生活している間はいつでも書き換えたり、破棄したりできます。
しかし、せっかく書いても、家族が遺言書の存在を知らずに手続きを進めてしまうと、“遺言の内容”が無視されてしまう可能性もあります。
「自分はちゃんと書いている」という安心感だけでなく、どうやって保管しているか、どんな内容をざっくり書いたか、といったことを信頼できる人に伝えておくのも大事です。
また、遺言書があった場合は、家庭裁判所で“検認(けんにん)”という手続きをすることが必要になります。
封を開けて中身を確認するなど、決められた流れがあるので、家族に「もしものときは検認が必要なんだよ」とひとこと教えておくと安心ですね。
まとめ:まずは一歩踏み出してみよう

「自筆証書遺言」というと、なんだか難しそうに思えるかもしれませんが、ポイントを守れば意外とシンプルです。
これだけ押さえておけば、トラブルを防ぎやすくなります。
費用もほとんどかからず、自分で作成できるのはとても魅力的ですよね。
ただ、財産の分け方や書き方で不安がある方は、一度専門家(司法書士や行政書士、弁護士など)に相談してみると安心です。
自筆証書遺言を作成しておくだけで、家族にとっても「もしものとき」が少し安心なものになるはずです。
「まだまだ元気だから、そんな先のことは考えたくない」と思う気持ちもあるでしょう。
でも、元気なうちに準備しておくことこそが、みなさんとご家族が笑顔で過ごすための大切な“贈り物”になるのです。
皆さんもこれをきっかけに、ぜひ自分の意志を形にしてみてはいかがでしょうか。
しっかり準備をして、素敵な人生を締めくくる一歩を踏み出しましょう!
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