こんにちは。とまとです!
みなさんは「相続」や「遺言書」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
「まだまだ先のこと」「自分には財産なんてないから関係ない」「何か難しそう…」なんて思う方も多いかもしれません。
でも実は、40代の今だからこそ知っておきたいのが“家族を守る相続準備”の第一歩、遺言書づくりです。
「えっ、まだ若いのに必要なの?」と驚かれるかもしれませんが、将来の安心を育むための“備え”として、ぜひ一緒に考えてみましょう。
なぜ40代からの相続準備が大切なの?

1. ライフステージの変化
40代になると、結婚や子育て、あるいは親の介護など、大きなライフイベントが重なりやすい時期ですよね。
家族構成も落ち着いてきて、財産や子どもの将来を考える機会も増えてきます。
このタイミングで「もし自分になにかあったら、家族は困らないかな?」と一度立ち止まって考えてみるのはとても大切。
元気なうちに準備しておけば、いざという時に慌てずに済みます。
2. “遺産”はお金だけじゃない

「うちはそんなに大した財産ないから…」と思う方もいるかもしれませんが、相続の対象になるのは、現金や預貯金だけではありません。
そして、デジタル時代の今は、電子マネーやSNSアカウント、インターネットバンキングなど、意外と見落としがちなものも増えています。
「え、あれも?!」と後で家族が困らないように、早めに整理しておくと安心です。
3. 家族間のトラブル回避
「うちの家族に限って、財産のことでモメるなんてありえない!」と思っていても、実際にはちょっとした誤解が原因でトラブルが起きることもあります。
兄弟姉妹の関係が悪くなるほどつらいことはありませんよね。
自分は“そんなつもり”じゃなくても、残された方々の思いはさまざま。
だからこそ、自分の希望や思いをはっきりと残しておくことが大切です。
40代の元気なうちから、「自分がいなくなった後のこと」を少しだけ考えてみませんか?
遺言書ってそもそもなに?

遺言書とは、「自分が亡くなったあと、どのように財産を分けてほしいか」「誰に何を残したいか」といった希望を示す正式な書類のことです。
日本では民法によって、「法的に有効な形」で書かれた遺言書は、裁判所などの手続きを経て、その内容が優先されます。
もしも遺言書がなければ、法律で決められた相続のルール(法定相続といいます)に従って、親族で話し合いながら財産を分けることになります。
もちろん、法律がちゃんと決めているとはいえ、家族みんなが納得する結論に至るまでには時間や手間がかかりますし、ときには感情的なぶつかり合いも…。
一方、遺言書があれば、「自分の想い」や「家族に伝えたいこと」を明確に残せますから、残された家族が困るリスクをグッと下げられるのです。
遺言書にはどんな種類がある?

実は遺言書には、いくつか種類があります。
代表的なものを簡単にご紹介しますね。
- 自筆証書遺言(じひつしょうしょいごん)
- 自分で紙に書いて作る遺言書です。
- 手軽に作れる反面、書き方に細かいルール(全文手書き・日付・署名・押印など)があって、ひとつでもミスがあると無効になることがあります。
- 近年は法務局で保管できる制度(自筆証書遺言の保管制度)もできたので、紛失リスクや内容が改ざんされる心配が減りました。
- 自分で紙に書いて作る遺言書です。
- 公正証書遺言(こうせいしょうしょいごん)
- 公証役場で公証人に作成を依頼する遺言書です。
- 法律のプロである公証人が内容を確認してくれるので、形式不備による無効リスクが低く、保管も安全。
- 手数料がかかるのがデメリットですが、「失敗がない方法」で確実に残したい方にはおすすめです。
- 公証役場で公証人に作成を依頼する遺言書です。
- 秘密証書遺言(ひみつしょうしょいごん)
- 自筆で書いた内容を封印し、公証役場で証人を交えて手続きをする遺言書です。
- 内容を公証人にも知られたくない場合に使われますが、実際にはあまり利用されていないのが現状です。
- 自筆で書いた内容を封印し、公証役場で証人を交えて手続きをする遺言書です。
40代で「まずはちょっと書いてみようかな」という方には、自筆証書遺言が手軽で始めやすいかもしれません。
ただし、書き方のルールを守ることと、保管場所をどうするかが重要です。
さらに安心したい方は、公正証書遺言を検討するのがよいでしょう。
遺言書を書くときのポイント

1. 財産をリストアップしてみる
自分の財産を「見える化」することが大切です。
以下のように、ざっと一覧を作ってみましょう。
「書き出してみたら意外とあるなぁ」「思ったより少なかった」と発見もあるかもしれません。
この作業をするだけでも、自分の財産状況をしっかり把握できるので、生活設計の見直しにも役立ちます。
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2. 誰に何をどう遺すかをイメージする
たとえば、家やマンションなどの不動産を長男に、預金は長女に、貴金属は妻(夫)に…というふうに、具体的に決めていきます。
「この品物は大事な形見だから○○に渡したい」「あの子にはこれが必要だろう」と、あなたの思いをしっかり残せるのが遺言書の良いところです。
ただし、法定相続人(家族)には“遺留分(いりゅうぶん)”という最低限の取り分が法律で保証されています。
全財産を特定の人にだけ渡すような内容だと、後でトラブルになる可能性があるので注意が必要です。
3. 遺言執行者を指定しておく

遺言執行者とは、遺言の内容を実現してくれる人のことです。
遺言書のとおりに財産を分配したり、名義変更の手続きをしたりする役目ですね。
必ずしも指定しなければいけないわけではありませんが、信頼できる人や専門家(弁護士・司法書士など)を指定しておくと、遺言のとおりスムーズに進められます。
家族にお願いしてもいいですし、第三者の専門家に依頼しても構いません。
4. 定期的に見直す

ライフステージが変われば、家族の状況も財産の状況も変わります。
子どもが独立したり、離婚や再婚があったり、家を買い替えたり…いろいろなことが起きますよね。
せっかく書いた遺言書も、今のあなたの気持ちや状況と合わなくなる可能性があります。
「書いたらそれで終わり」ではなく、数年に一度は見直してみるとよいでしょう。
場合によっては、新しい遺言書を作り直すことも必要です。
遺言書がもたらす“家族の安心”

「相続のことなんて考えたくない」と思う方もいるかもしれません。
しかし、もし自分になにかあったとき、「自分が残したものや思いが原因で家族がケンカをしてしまう」なんて悲しいですよね。
元気なうちに自分の気持ちを整理し、はっきり伝えることで、残された家族が不安なく暮らせるようにしてあげる。
これこそが“家族を守る”ということではないでしょうか。
特に40代は仕事も家庭も忙しく、あっという間に時間が過ぎてしまうもの。
でも、その先には50代、60代…さらに老後へと続く長い人生があります。
今のうちからほんの少しだけ時間をつくって、相続について考えてみると、未来がぐっと明るく、安心できるものになるかもしれません。
遺言書づくりの最初の一歩
- 財産の棚卸しをしてみる
- 預金通帳や保険証券を確認し、不動産の登記簿などもチェック。
- 預金通帳や保険証券を確認し、不動産の登記簿などもチェック。
- 家族で話し合ってみる
- 「こんな形で分けたいと思ってるんだけど、どう?」と相談してみると、意外な意見や希望が出てくるかもしれません。
- 「こんな形で分けたいと思ってるんだけど、どう?」と相談してみると、意外な意見や希望が出てくるかもしれません。
- 専門家に相談する
- 弁護士や司法書士、税理士などに聞いてみるのもよい方法です。
公正証書遺言の作成なら、公証役場が力を貸してくれます。
- 弁護士や司法書士、税理士などに聞いてみるのもよい方法です。
- 実際に書いてみる
- 自筆証書遺言なら、自宅で紙とペンさえあれば始められます。
- 書き終わったら、保管場所を家族に伝えておくか、法務局の「自筆証書遺言保管制度」を利用すると安心です。
- 自筆証書遺言なら、自宅で紙とペンさえあれば始められます。
- 定期的に更新を忘れずに
- ときどきは「内容が今の気持ちと合っているか」を振り返りましょう。
- ときどきは「内容が今の気持ちと合っているか」を振り返りましょう。
おわりに
40代からの相続準備は、何も“大げさなこと”ではありません。
「家族に余計な負担をかけたくない」「自分の思いを大切な人にきちんと伝えたい」――そんなやさしさを形にしておくためのものです。
それに、遺言書を書くという行為は、“自分の人生を見直す”良いきっかけにもなります。
「こんなふうに財産を分けたい」「あの子には○○を受け継いでほしい」…そう考えながら、「これから自分はどう生きていきたいのか」を自然と整理できるのです。
ぜひ、週末のちょっとした時間を使って、相続準備に目を向けてみてください。
「遺言書を書くなら今!?40代から始める家族を守る相続準備」をきっかけに、あなたとご家族が安心して笑顔で暮らし続けられる未来を作りましょう。
「備えあれば憂いなし」とはよく言ったもの。
どんなに小さな一歩でも、踏み出した瞬間から未来は変わります。
どうか大切なご家族と一緒に、“いざというとき”に備えてみてくださいね。
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